人間は不幸のどん底につき落とされ、ころげ廻りながらも、いつかしら一縷の希望の糸を手さぐりで捜し当てているものだ。

人物:太宰治(だざいおさむ)

1909-1948年。青森県生まれ。本名は津島修治(つしましゅうじ)。東大仏文科中退。在学中に非合法活動に関係するが脱落し、その後自殺未遂。1935年、『逆行』が第1回芥川賞の次席に。翌年に第一創作集『晩年』を刊行。1948年、山崎富栄と玉川上水で入水自殺。代表作に『走れメロス』『トカトントン』『ヴィヨンの妻』『斜陽』『人間失格』などがある。