日本人は三十の声を聞くと青春の時期が過ぎてしまったように云うけれども、情熱さえあれば人間は一生涯青春で居られる。

人物:永井荷風(ながいかふう)

1879-1959年。東京市小石川区(現在の文京区)出身。本名は永井壮吉(そうきち)。1898年、広津柳浪に弟子入り。エミール・ゾラに心酔し、『地獄の花』などを著す。米仏に留学した後、『あめりか物語』『ふらんす物語』を発表し、耽美派の代表作家に。1910年には慶応大学教授となり、『三田文学』を創刊した。1952年、文化勲章受章。