人生の行路は様々で、時に善人が悪人に敗けたごとく見えることもあるが、長い間の善悪の差別は確然とつくものである。悪いことの習慣を多く持つものは悪人となり、良いことの習慣を多くつけている人は善人となる。

人物:渋沢栄一(しぶさわえいいち)

1840-1931年。武蔵国榛沢郡血洗島村(現在の埼玉県深谷市血洗島)出身。倒幕運動に参加したが、のち一橋家に仕え幕臣となる。1867年、パリ万国博覧会幕府使節団に加わって渡欧し、維新後に帰国。大蔵省に出仕し、国立銀行条例制定などに活躍。退官後、第一国立銀行(第一勧業銀行)、王子製紙、大阪紡績など500余の会社設立に関与した。