人生のどんな隅にも、どんなつまらなそうな境遇にも、やっぱり望みはあるのだ。

人物:菊池寛(きくちかん)

1888-1948年。香川県生まれ。本名は菊池寛(ひろし)。京大卒業後、『時事新報』の記者となる。その傍ら『恩讐の彼方に』などの小説を発表し、新進作家としての地位を確立。新聞小説『真珠夫人』で一躍流行作家に。1923年には『文藝春秋』を創刊し、芥川賞・直木賞を制定。文芸家協会会長や大映社長を務め、「文壇の大御所」と呼ばれた。