ようこそ殺人鬼さん

人殺しと話をするのは初めてです。

それはどうも。

……思ったよりは普通ですね。

そうかい?

どうして人を殺すんですか?

さぁね。ボクを殺してみればわかるんじゃない?そのために捕まえたんだろ。

えぇ、まぁ、そのつもりです。

へぇ。

命乞いを、どうぞ。

しないよ。感謝しているくらいだ。

……どうして。

答える前に聞かせてくれ。どうしてボクを殺したい?

その質問に答える必要がありますか?

答えなければ答えないだけだ。

……あなたが3年前に殺した子供。あの子は私の双子の妹でした。妹の最後の姿を見ることは叶いませんでしたが、あとから聞いています。四肢を切り落とされ、臓器を外に出され、まるで人形を壊して遊んでいるような残忍さであったと。同じことを!これからあなたにするんですよ!そして絶対に見つからないようにバラバラにしてやる!

ふぅん。

恐れをなしましたか?当然の報いだ!死して尚、あなたは許されない!誰もあなたの死を知ることはない!!

……はは。

何がおかしいんですか。

いや、とんだ殺人鬼だなと思って。ボクとお揃いだ。

っ……一緒にするな!

それじゃあボクも答えよう、なぜキミに感謝しているか。簡単だ、仲間を見つけたからだよ。

仲間?

ようこそ殺人鬼さん。きっとボクら、良い友達になれるよ。